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NAET®における感情のしこりの除去

NAET®は自分のエネルギーと反発するあらゆるエネルギーを調和させる施術法です

自分と反発するエネルギーを持つ物質・事柄・人間・動物などは、自分の身体エネルギーの流れを停滞・低下させ、さまざまな心身症状を引き起こすことになります。
自分と反発するエネルギーを持つものは、個人個人異なります。一般的に有害といわれる農薬や化学物質、重金属だけではありません。

毎日口にする食物・飲料・くすり・サプリメント、洋服や下着・靴下・靴・装飾品などの身につけるもの、鼻から吸い込む花粉・黄砂・排気ガス、さまざまなにおい、洋服ダンスや本箱・置物などの家具類、シャンプーや石鹸・合成洗剤・化粧品などの日用品、仕事で使う紙やペン、パソコン・キーボードなどのプラスティック用品、太陽光線、電磁波、色、気圧・温度・湿度といった気象状況、カビ・ウィルス・細菌、身近な人・ペット・自分自身・漫画のキャラクター、特定の感情・信念など、この世に存在する森羅万象がアレルゲンとして自分のエネルギーと反発を起こす可能性があります

NAET®では、自分のエネルギーと反発するものをアレルゲンと捕らえ、それによって発生した症状すべてをまとめてアレルギーと称しているわけですが、感情もアレルゲンのひとつとしてとらえます。
ここでいう感情とは、ネガティブな感情・思考だけを指すわけではありません。どんな感情もしこりとなっていれば、それは施術対象になります。

しかし感情のしこりを深く掘り下げていく前に、最低限必要な基本的栄養素(タンパク・カルシウム・ビタミンC・ビタミンB複合・砂糖)までの施術が終わっている必要があります
なぜなら、特定の感情にこだわりやしこりを持ったり、どんなにがんばってもマイナスの思考パターンからぬけだせないのには身体的に理由があるからです。

肉体的身体とエネルギー的身体の架け橋である神経系が正確に機能するには、十分な栄養素(特にビタミンB複合・砂糖)が必要です。

マイナスの思考パターンは、不十分な栄養補給によりもたらされた神経機能不全ですから、感情自体の施術を深く進めていく前に、それに耐えられるだけの神経系の準備がまず必要と考えています。

では感情がどのように症状と関連し、なぜ施術が必要になるのでしょうか。
前置きが長くなりましたが、感情のしこりに対する施術の3つのパターンを通して説明していきましょう。

食品・物質に感情が関連づけられて脳に記憶された場合

Aさんはさまざまな不定愁訴を抱えています。ほとんどの食品を受け付けない、顎が痛い、おなかが痛い、眠れない、生理痛・出血がひどい、暑さ・寒さに弱いなど、挙げればきりがないほどです。

Aさんは日常口にするであろうすべての栄養素・食品にアレルギーがありました。

すべての栄養素を順番に施術していきますが、始めのうちははっきりとした効果は認められませんでした。そして砂糖の施術に進むと、アレルギーがとても強いことがわかりました。この砂糖がパスするまでに何回も施術が必要となりました。NAET®では、アレルギーを身体レベル・生理学的レベル・感情レベルの3つに分けて考えますが、Aさんは砂糖の感情レベルのアレルギーだけがパスできませんでした。

そこでその感情をQRT(質問応答検査)によって調べると、結婚して以来数十年、ずっとDV(家庭内暴力)をご主人から受けていたことが反応しました。ご飯を作っても無言で食べ、美味しいのが当たり前。気に入らなければ文句をいい、どんな状況でも一切手伝わず、毎日否定され、ののしられていたというのです。別れることもできずに自分を殺して数十年間生活を共にしていたのです。

Aさんのご主人に対する愛情の欠如、恐怖、苛立ち、不安、うんざり、嘆き、絶望、憎しみ・・・これらの感情を毎日毎日思いながら食事を作り、家事をしていたのです。

ですからAさんの脳は、悔しい思いをしながら作り、口にしている食事が、そして涙を流しながら使っていた洗剤が、この自分を辛くしている原因なのだと勘違いしていたわけです。

すると次に同じ食品を口にしたり、この洗剤のにおいをかぐと、脳は"これは自分によくないものだから口にしてはだめですよ、使ってはいけませんよ。"という意味を込めて、さまざまな身体症状を出してAさんに教えようとします。しかし身体からのサインは心身の症状だけであり、言葉ではないからAさん本人にもなかなか伝わりません。

特にAさんはイライラすると甘いものを好んで口にしていました。
ですから脳には、砂糖と夫に対する憎しみがセットになって繰り返しインプットされてしまったのです。

NAET®では、Aさんの脳に"砂糖と、これら夫に対するさまざまな感情は別物ですよ。"と再入力するのです。これにより脳では、砂糖は砂糖、夫に対する感情は感情というように別々に捉えられますから、砂糖の消化・吸収は妨げられることなくスムーズにできるようになります。

施術が成功すると、砂糖がきちんと体内に吸収されますから、神経系が正常に機能しはじめます。

そしてAさんのさまざまな不定愁訴は解消されていきました。
この場合、砂糖のアレルギーは遺伝要因ですから、元からAさんが持っていたものです。
そこに夫のDVという心身ストレスが引き金となって、砂糖アレルギーが表面化し、多くの不定愁訴が発生したと考えられます。

ここでこの夫に対する感情だけを施術しても一過性には改善するのですが、別のストレスがまた砂糖と結びつけば再発は免れません。そこでNAET®では再発を防ぐためにも、根本原因である栄養素・食品アレルギーの除去をメインに施術が組み立てられています。

そしてこれら栄養素のアレルギーは、栄養素の消化・吸収不全を起こしますから、結果的に慢性的な栄養不足の状態を招きます。ビタミンBや糖分・ミネラルの慢性的な不足は、正常な神経活動を維持できず、感情的にも不安定になり、悪循環を招きます。

NAET®ではアレルギー除去の施術の後に、必要に応じて、サプリメント処方や感情の自己治療を活用して、より精神的に安定した状態を作っていきます。

個々の感情が持つエネルギーにアレルギーがある場合

生き物すべてには感情が発生します。人間・動物はもちろんのこと、植物にも感情があることを証明した実験結果もあります。

毎日の生活の中で、悲しみ・怒り・楽しい・うんざり・恐れ・不安・罪悪感など、さまざまな感情が沸いてきます。

感情は意識的ではなく、無意識的に勝手に沸いてくるものです。

ですからこの感情は"悪い"感情というものはひとつもなく、どの感情も生き物が生きるうえでなくてはならない必要な感情なのです。どんな感情であれ、沸いては流れ、沸いては流れ、と言うようにこだわりとして身体に残らなければ健康問題に影響を及ぼすことはありません。これはNET(神経感情解放テクニック)を開発したDr.スコット・ウォーカーの考え方です。NAET®の創始者Dr.デビ・ナムブドゥリパッドは、NETを学ぶことによって、NAET®にも感情に対する施術を取り入れ発展させることができました。

NAET®の感情に対する施術はこの流れを汲んでいますから、ネガティブな感情だからいけないとか、どういう考え方・心の持ち方がいけない、というようなとらえ方はしません。

どんな感情が沸いてきても問題ないのです。しかしその感情がしこりとなって、こだわりとなって、身体のエネルギーの流れを妨げるようになると問題である、という考え方をしています。

ですからあの時はとっても楽しかったというような喜びが施術対象になることさえあるのです。

幸せや富(お金)など、たくさんあって欲しいものにアレルギーがあると、残念なことにそれらは自分に近寄ってきません。逆に恐れや不幸など、欲しくないものにアレルギーがあると、それらを自分に招き寄せてしまうのです。

恐れは誰でも持っています。なぜなら恐れがなければ、みな平気で高層ビルから飛び降りるからです。

恐れは生活の中でブレーキの役割を果たしますが、恐れという感情のもつ固有のエネルギーにアレルギーがあると、過度に恐れを抱いたり、恐れていることを自分に引き寄せやすくなります。

NAET®で幸せや富に対するアレルギーを除去することにより、それらのエネルギーが自分によい循環をもたらしてくれます。また恐れという感情の持つエネルギーと自分のエネルギーの反発を施術し、共鳴できるようになると、不必要な恐れを感じたり、恐れを感じるような状況が自分に降りかからなくなります。また恐れがきても冷静に対処することができるようになります。

特にアナフィラキシー発作の経験者や、化学物質・電磁波過敏症などの重症なアレルギー患者さんには、NAET®ではまずこの恐れを施術することから始まります。そうすることで不必要な恐れに惑わされることなく施術が進めていけるようになるからです。

また罪悪感と言う感情の持つ固有のエネルギーにアレルギーがあると、罪悪感を抱くようなことを自分に引き寄せる傾向があります。例えば、一生のうちに一度も交通事故に遭わない人もいれば、毎月交通事故を起こす人もいるのです。これは偶然でも運命でもありません。必ず事柄には原因があるのです。

特定の信念がある場合

特定の信念とは、何かしらの出来事がきっかけとなって自分の中に発生した思い込みのことです。

例えば、自分は健康になれない・朝ご飯を食べると調子が悪い・誰も自分を愛してくれない・私は存在価値がない・大人は信じられない・お金は不幸を招く・・・など、どんな人にも何かしらあるでしょう。

NAET®では、これらの信念に対する施術も行います。

まずは最低限の基本的栄養素に対する施術を行い、その後この信念が生まれた事象に対する感情に対する施術を行います。特定の人に対するアレルギーが特定の信念と結びつくよな場合もあります。その場合は、その人に対するアレルギーも平行して施術していきます。


以上3つの感情に対する施術のパターンを説明しましたが、やはり一番多いのは、食べ物や物質に感情が結びついて記憶されているパターンでしょう。

特に現代はテレビ・ラジオ・映画・漫画などのさまざまなメディアを通して、自分で経験し得ないよくない事柄まで無意識に脳に取り込んでいます。7歳から15歳くらいまでの学童は特に無意識レベルでの吸収が大きい年代です。

ご飯を食べながら何気なくみるテレビから流れる事件や事故のショッキングな映像・教師や親の心ない言動・ゲームのなかの空想の世界なども、子供達の無意識に繰り返しインプットし刷り込まれているということを大人は忘れてはいけません。

そしてイライラと仕事をこなしながら何気なく口にしているコーヒー(カフェイン)やキャンディー(砂糖)、タバコ(ニコチン)は、イライラした感情と結びつくことによって、多くの人にそれがなくて入られないという"中毒"の状態を招いているというのが現実です。

自分の感情を上手くコントロールするための自己治療法や、瞑想・リラクゼーションなども積極的に取り入れ、さらにアレルギー除去によってそれらの依存をなくし、神経系が良好に働くための十分な栄養素を摂り続けることは、現代に生きる私たちの日々の精神的・肉体的ストレスに適応するために必要不可欠な条件といえるでしょう。

またどうしても感情的な問題に触れられたくないという患者さんは事前にNAET®施術者に申し出てください。イメージをしながら施術する方が早く確実に問題を解決できるのですが、それが難しい場合は、イメージすることなしに施術する方法もあります。

NAET®の感情に対する施術を行いながら、他のさまざまな施術法を併用することも可能です。内服薬も併用可能です。これら感情に対する施術の詳細は、ご自分のNAET®施術者に遠慮なくご相談ください。

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