Last update 05.4.19
カイロプラクティックは
どんな症状に有効ですか
患者は一人一人遺伝子が違い、一人一人置かれた環境も違うので、その患者さんにあった治療を行います。従って、マニュアルのような虎の巻があるわけではありません。したがって、どの疾病に効くといった定番メニューはありません。しかし、カイロプラクティック100年の歴史の中で、比較的評価の定まった適応症があるので、それらを紹介しましょう。一見局所的問題ほぼ100%中枢神経系の機能低下が関与しています。
- 腰痛
米国政府は成人の急性腰痛の指針をまとめました。それによると、脊椎マニピュレーションの効果が最も高いとされています。腰痛の原因には17種類がありますが、この分析を行い、適切なケアをします。腰痛の発生源は主に椎間板であることが多いのでこの点に注意します。ひねりや圧迫により背骨と背骨の間にある椎間板の組織が損傷して痛みが生じます。関節の可動性を快復し、椎間板にかかる力学的負荷を取り除くと、痛みが消え、傷も癒えます。腰痛を何度も繰り返す人がいます。痛みがなくなっても、傷んだ椎間板がきちんと治っておらず、強度の低下した椎間板は再度けがを受けやすいのです。腰痛の完治プログラムをご利用ください。
- 坐骨神経痛
椎間板の突出が原因です。これには長い時間がかかっています。椎間板の度重なる損傷により、中の成分が突出して神経に当たるのです。下肢に鋭い痛みとしびれが生じます。10回までに症状を半減させることが治療の最低限の目標です。このほか、梨状筋や殿筋のトリガーポイントが原因のこともあります。
- くびの痛み
頭部前傾姿勢、寝違え(斜頚)、むち打ち、内臓疾患、顎関節の異常、副鼻腔炎、歯痛、硬膜系の緊張などが原因で生じます。いずれにも有効で、むち打ちの初期治療でカイロプラクティックを利用すると効果は抜 群です。世界で最初の本格的なむち打ち疾患に関する調査がカナダで行われ、この中でカナダ・ケベック州 調査特別委員会は早期のマニピュレーション、モビリゼーション、運動を薦めています。
- 上肢の痛みとしびれ
頚椎の可動性の低下、頚肋、小胸筋の緊張、手根管症候群などの末梢神経系の圧迫で生じます。分析して適切なケアをします。
- 肩の痛み
肩関節のフィクセイション、回旋腱板の腱炎、滑液包炎、頚椎の機能障害が原因であることが多く、この分析をして適切なケアをします。
- 顎(あご)の痛み
顎関節症は顎の痛みだけでなく、頭痛、くび・肩の凝り、めまい、耳鳴り、吐き気など多様な症状を伴います。原因は頭蓋骨、頚椎、骨盤にある場合が最も多く(割方)、歯の噛み合わせがそれに続いています。したがって、矯正歯科にかかる前に顎関節に詳しい私のところに相談されることをお勧めします。
- 手首の痛み
コンピュータを操作する労働の増加とともに増えている病気です。正中神経が手根管とその経路で圧迫されるのが原因。手術しなくてもカイロプラクティックで十分ケアできます。また、親指の腱鞘炎(ドルクベイン病)も適応症です。
- その他の関節の痛み(膝、肘、足首)
テニス肘、ゴルフ肘などの肘の痛み、変形膝関節症などの膝の痛み、外反捻挫、外反母指などの足首・足の痛み
- その他の神経痛
顔面神経痛、肋間神経痛、帯状疱疹後のしつこい痛み(ヘルペス感染後神経痛)は脊椎マニピュレーションの対象です。
- 頭痛
生命の危機にかかわる頭痛は頭痛患者の1%以下の割合です。偏頭痛や緊張性頭痛などの大部分の頭痛は頭蓋骨、頚椎、脊椎に問題があります。CTやMRIをとる必要はありません。
- 内臓の疾患
神経は内臓も支配しているので、筋骨格系の機能障害で生じた神経のアンバランスのため、内臓の疾患が起こります。高血圧、徐脈、頻脈、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、食道裂口ヘルニア、下痢、便秘、回盲弁痙攣、ぜん息、 蓄膿症、膀胱炎などは自律神経の均衡が崩れるとなりやすい病気です。カイロプラクティックでこれらの 疾患を持った患者さんに喜ばれているという臨床例が多くあります。また、西洋医学との共同ケアが必要な場合もあります。
- 子どもの疾患
子どもにもカイロプラクティックのケアは必要です。西洋医学の検診の中には脊椎の異常は含まれていないからです。以下の症状にお役に立てる場合があります。
- 中耳炎
抗生物質を服用しても再発を繰り返し、鼓膜切開術を勧められて思案に暮れている親御さんがいることと思います。鼓膜切開術は解決とはなりません。瘢痕組織を生じて感染を再発させます。カイロプラクティックのケアを勧めます。アメリカでは数百の成功例が報告されています。
- ぜん息、アトピー性皮膚疾患などのアレルギー疾患
- 斜頚
- すべり症による腰痛
- 夜尿症
- 側彎症
- 脳性麻痺
- 知恵遅れ
- 自閉症
- 婦人の各種疾病
女性の身体は非常にデリケートにできているので、それだけいろんな疾患が現れます。
- 腰痛、おりもの、月経過多、貧血、月経痛、便秘、痔、浮腫、静脈瘤などのいくつか重なる症状があったら、「子宮筋腫」の疑いが濃厚です。まず、婦人科の専門医に診てもらいましょう。子宮筋腫と診断されても良性のガンですから転移の心配はなく、生命に危険な病気ではありません。落ち着いてどのような治療を受けたらよいか考えることができます。
一昔前までは「子宮の全摘手術」をする医者が多かったのですが、今では少なくなりました。まず、切らずに済む方法をやってみて、それでも駄目な場合、最後の手段として手術をお考えください。切ってから悔やんでも遅い!医者の処方する薬が効かない場合、いくつかの選択があります。代替療法として漢方、針、カイロプラクティックがあります。カイロプラクティックは腰椎、骨盤を矯正して、子宮を支配する神経系の働きを正常に戻すと、血行が良くなり筋腫を自然消滅させると考えられます。
- 生理痛
生理痛は子宮の痙攣で起こります。神経とホルモンの亢進で子宮の筋肉が過度に緊張するからです。カイロプラクティックでよくなった人は大勢います。
- 日本の女性の70%は冷え症であるといわれています。足の冷えは原因がいろいろ考えられますが、カイロプラクティックと関連のあるものは腰と甲状腺の機能障害です。腰が悪いと、血行に関与する交感神経が 過度に緊張して血流不全となります。
また、甲状腺ホルモンの働きが低下すると、手足の冷え症が生じます。冷え症を訴えてカイロプラクティックの治療院を訪れる人は滅多にいませんが、腰痛の治療の副産物として冷え症が改善される例が少なくありません。
- 静脈瘤
中年以降の女性に多いのが下肢の静脈瘤です。圧痛、疼痛、浮腫などの症状が出ます。これは腰と横隔膜に問題があると起こりやすい疾患です。血液は心臓のポンプ作用で細胞の隅々まで送られますが、炭酸ガスと老廃物を含んだ血液は静脈を通って心臓に送り返されます。しかし、心臓のポンプの働きは静脈に及びません。心臓の代わりをするのが、骨格筋と第2の心臓と言われる横隔膜です。この2つの筋肉がポンプの役割をして心臓に血液を送り返しています。ところが、脊椎に問題があると、神経の働きが亢進して横隔膜と下肢の筋肉を緊張させます。すると、筋肉を硬直させて血行を阻害するのです。カイロプラクティックのケアで喜ぶ人もいます。
- 不妊症
不妊症にはいくつかの原因が考えられます。専門医の治療でも解決しない場合、カイロプラクティックのケアを受けられたらどうでしょうか。骨盤の歪みが不妊の原因であることがあります。
- 子宮内膜症
この原因はわかっていません。近年増加の一途を辿っている難病です。ダイオキシンが原因であるとか、抗生物質の乱用によるイースト感染が原因であるとか言われています。月経困難、とくにひどい月経痛の場合、子宮内膜症の疑いが濃厚です。性交の際に痛みが伴うこともあります。カイロプラクティックの脊椎矯正により、神経と血液の流れが良くなると自然治癒することがあります。
- その他
月経不順、腹部膨満、閉経後のほてり、月経過多、無月経、子宮の脱・下垂・後屈
- 精神疾患
- うつ病
左大脳半球の機能低下あるいは右大脳半球の亢進が原因のときがあります。
- 躁病
右大脳半球の機能低下あるいは左大脳半球の亢進が原因のときがあります。
- パニック症候群
たいてい左大脳半球の低下が原因です。
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