10月20日ころから急に冷え込んできて、最近ようやく長袖の出番がきました。11月になろうとしてようやく秋らしくなってきましたので、急いで衣替えや布団替えをした方も多かったことでしょう。秋といえば紅葉やいろいろな旬の味覚を楽しめる時期です。皆様以下を参考に体調管理をしつつ、短い秋を楽しみこれから来る冬に備えておきましょう。
まずは「冷え・乾燥・寒暖差」ですね。温活の目安は起床時体温が36.5度以上です。起床時ですから、寝具の温かさ・保温力、ベッドの放電・寝室の電波環境、そして朝の室温・湿度が重要になります。
暑すぎると睡眠の質が落ちますが、寝具やパジャマでぽかぽかで心地よいくらいを維持しておきましょう。布団をはいでしまう人は、特に布団がなくても暖かく寝続けていられるように着る毛布のような温かい素材を着て寝ましょう。途中覚醒は暑い・寒いといった室温の問題や低血糖が主な引き金ですので、寝室が朝冷え込む場合には暖か素材を着ておくことと、起きる1時間前に暖房のタイマーをセットしておきましょう。寝室が暖かくなっていれば、朝なかなか布団から出られないということがなくなりますからね。
そしてもちろん寝床・寝室にはスマホを持ち込まないようにしましょう。寝る時は寝る、他人に迷惑をかけずに明日の生活・仕事をこなすためにも、しっかり寝ておくことも仕事のうちですから意識してどなたも切り替えることです。寝る前にスマホを見る習慣は睡眠負債を日ごとに増大させ、脳だけでなく心身機能を低下させるため、依存症以外にも様々な健康問題に繋がります。親がしていれば子供が真似するのは当然ですから、何も言えませんよね。脳が未発達な子供にはより大きな影響を及ぼしますから、スマホを使う人はスマホ脳の本を取扱書として必ず読んでおくことをお勧めします。また目覚まし時計代わりにスマホを使うという場合には、①充電はしていない状態で、②完全な機内モードにしておけるならいいでしょう。
特にiPhoneは完全な機内モード(=電波受信なし、Bluetoothなし、AirDropなし)にできている人は少なく、「なんちゃって機内モード」のまま自分は機内モードになっていると思っている人が多いようです。「なんちゃって機内モード」の状態では、トリフィールドメーターで測ると高周波電波が検出されていますから、枕元にあれば脳波を乱し、寝ているつもりでも十分脳は休むことはできていません。どなたも睡眠の質が落ち、学習や仕事効率も落ち、血圧・血糖・コレステロール値などにも影響しますから、大きな病気に繋がるのも時間の問題です。
iPhoneは電波が結構強いので私はAndroidですが、Androidに関しては、機内モード=完全な機内モードですので、飛行機マークになっていればOKと言えます。私のように機械に弱くても大丈夫ですね。
夏は涼しくていいのですが、冬は床から冷気が入ることで寝床は冷えてしまいます。ベッドにしても布団にしても敷毛布と掛毛布の両方を使うことで保温力を上げておきましょう。暖かい素材の敷パッドで構いません。畳の上に布団を敷く方なら、布団の下に2帖くらいのアルミシーツとカーペットラグがあればさらに保温できます。アルミシーツとカーペットの間に放電用のシーツを挟んで放電できる状態にしておけるとなおいいです。
敷毛布や暖か素材の敷パッドの上にアーシング用のシーツを敷いてもいいですが、アースリネンなどに冷えを感じるなら冬季は素肌が触れる顔面からアーシングするために枕カバーのアーシングをお勧めします。私はアースリネンの枕カバーや放電力が最も強いシルバー素材の枕カバーに薄手のタオルを敷いた顔面からのアーシングを1年中しています。特に冬はアースシーツを敷いていても体中がぽかぽか素材で覆われていては自分の体にたまった電気を放電ができませんからね。敷毛布や敷パッドの下にアーシングシーツが敷いてあれば、人体から直接の放電はできませんが、寝室の床から人体に向けて伝わってくる電気(電場)が体に入らないようシャットアウトしてくれます。
アーシング用のシーツにも寿命があります。適宜身体電圧の変化を確認しておくことを勧めますので、自分で測定できない方は来院時お持ちください。最低年に1回は、きちんと放電できているかを数値で確認しておきましょう。
温度と湿度は関連しています。夏は湿度が高いほど暑くなり、冬は湿度が低いほど寒くなります。乾燥シーズンは皮膚・粘膜の負担が大きくなりますから、室温・湿度が最適であることが一目でわかる温度湿度計を設置しておくといいです。湿度が引くければ、カビに注意しながら加湿器を設置したり、濡れタオルを寝室にかけておくのも手です。
専用のマスクもありますが寝ている間に外れてしまうならあまり意味はないですね。
どちらかといえば皮膚・粘膜の乾燥は内側から治していくべきですので、クリーム類やワセリン・目薬といった外用だけでなく、酸化しにくい良い油(当院でのおすすめは高オレイン酸ヒマワリ油;普通のヒマワリ油とは異なります)やえごま油、食材由来の油脂をいつもより意識的に摂っておくことで細胞壁を強くしておきましょう。人体は細胞のつながりであり、その細胞構造の最も外側はすべて油脂でできていますから、油脂もそれなりに大事なのです。
寒暖差によって自律神経バランスが崩れますから、うっかり風邪をひかないよう、うがい・手洗い・必要時マスクは欠かせません。屋内から屋外に出る際には温度センサーがある首前部を予めネックウォーマーやマフラー、もしくはハイネックシャツでカバーしておくこと、そして寒くなってきたら前胸部に使い捨てカイロを低温やけどに注意しつつ衣類の外側に貼っておくことも大事です。また一番効果的な健康法は十分な睡眠時間の確保です。夜10時~翌朝4時までが睡眠のゴールデンタイムです。この6時間を含めた7~8時間の睡眠時間の確保が今と将来の健康貯金に繋がります。
患者さんからの問い合わせでこのところ増えている引き金は、「屋外で吸うもの」としての秋花粉・黄砂、そして「屋内で吸うもの」としてのカビ・ダニですね。
秋花粉(キク科;ブタクサ・オオブタクサ・ヨモギ・セイタカアワダチソウなど)に対しては、飛散するものではありませんが、土手や雑草の多い公園・広場に長時間いればそれなりに影響を受けるでしょう。どちらかと言えば重金属や大気汚染物質を含む黄砂の方が毒性が高く問題になりやすいです。それぞれ抗ヒスタミンやH2ブロッカーなどによってヒスタミン受容体を抑え込むことで症状を改善することはできます。
カビ・ダニは衣類や寝具の交換時期に、そして雨天において影響しやすくなります。最もカビの影響を受ける寝具は枕で、次いでベッドのマットレスとなります。頭頚部の症状であれば、枕を安いポリエステル製でいいので新品に変えてみてください。バスタオルを枕代わりにしている方は、洗濯槽クリーナーで内部のカビを除去しておきましょう。
洗濯機をかびさせるのはせっけん洗剤と柔軟剤の使用ですから、バスタオルを枕にしている方はこれらを使わないこと、1~2か月毎に酸素系と塩素系の洗濯槽クリーナーを交互に用いて、徹底的に洗濯槽のカビ取りをしておくことが重要です。洗濯槽がかびていることで常に接する下着や衣類、そしてバスタオル枕からのカビの胞子を吸ってしまうことになります。カビ・ダニの症状には、抗ロイコトリエンのシングレアが有効であることも多いです。
季節的なアレルゲンに対しては、抗ヒスタミン(ヒスタミン受容体1を抑制)+H2ブロッカー(ヒスタミン受容体2を抑制)+抗ロイコトリエン薬を処方してもらい、何が自分に役立つかを知っておくといいです。それでも効かない人は犯人である各種潜在感染源対策が必要となります。秋・冬は高気圧優位でウィルス・細菌がより活発化します。特に細菌の好物である鉄サプリを普段より減らすことで体調が安定・改善するなら週1~2個にしておきましょう。病気は夜寝ている間に作られますから、朝一番尿のpH管理(7.4以上)は大きな病気を回避するための自己管理法として重要です。重曹クエン酸水、耐酸性カプセル入りの重曹・クエン酸、ビタミンC、プロバイオ(強ミヤリサン)、液体ミネラル、カルシウムセット、クリスタル岩塩・ピンク岩塩などは体質の弱アルカリ化に働きますから、薬の前に自分でできる自己管理をまず行って、「自分で自分を治す」「自分の主治医は自分」というスタンスを一人一人が身につけていきましょう。