南のトカラ列島で多発していた地震が落ち着いたかなと思っていたら、今度は北のカムチャッツカ半島で大きな地震が続き、津波警報が2日間にわたり発令されました。急なことで暑い中大変な思いをされた方もいるかと思いますが、人的被害は最小限で済んでよかったです。今回のことを教訓に、またいつか来るかもしれない災害のための準備をしておけるといいですね。最大級の太陽磁場は8月さらに強まりますから、毎日が大潮と思って油断せずにいましょう。そこに熱波・熱風・台風・地震といった自然現象が加わることで、身体を守るためにより多くのタンパク・塩・鉄をこの夏は消費しています。とにかく栄養素の「需要と供給のバランス」を維持することがこの夏を乗り切るコツと思って、常に意識して栄養素の無駄遣いには十分気をつけましょう。
こちらにお越しいただいている方には、毎回脱水・貧血チェックしています。「脱水・貧血・骨粗鬆」が基本であり、ここに問題がなければ病理に移行することはありません。骨粗鬆は脱水・貧血がなく、必要な栄養素(カルシウム・ビタミンD・ビタミンK)の補給ができていれば、その心配はないので、まず押さえておきたいのは「脱水・貧血」です。
どんな症状・病態においても一番何が大事と言ったら、もちろん「貧血」です。
貧血=酸欠ですから、身体・脳・心の全てが酸欠によって機能低下を招きます。その結果がいろいろな病理・病態ですから、これに当てはまらない健康問題はありません。
ただ貧血と言っても鉄やビタミンBをとればいいだけではなく、それらビタミン・ミネラルを運ぶためのタンパクが必要です。ゆえにまず脱水が先に解決すべき問題となります。脱水とは、タンパク・塩・糖・水に問題がある状況です。
これらの項目にアレルギー反応があればまずそこを解決し、その上で十分量のタンパク・塩を確保できているかが重要です。糖と水は、意識的に制限していない限り、皆さん言われなくても摂っていますから大丈夫でしょう。逆に意識して摂らないようにしている方は、何でも「ほどほど」が大事ですので、意識(自分の限られた知識で考えたこと)と無意識(森羅万象を網羅したうえでの体の声)は違いますから、頭で考えすぎないように。頑張る人ほど病気を引き寄せ、治りにくくなる理由はここですから、困った時にこそ、意識的に「ほどほど」「のほほん」を心がけることです。
今年の夏のタンパク必要(需要)量は例年の2倍です。と言っても、いきなり2倍の肉を食べることは難しいですから、肉・魚はこれまでどおりで、問題がなく食べられる人は「卵2~4個/日+だし栄養スープ大さじ4/日」を基本として使ってもらっています。
だし栄養スープは魚由来ですが、時間経過による酸化が問題となる魚油は特殊製法にてカットしてあるため安心して使えます。また無臭ニンニク・キャッサバ芋を使用しているため、腸内ガスが増えたりたまるなどお腹にくる方は、実物でのアレルギー除去をしておけば問題なく摂れます。
余談ですが、○○を食べない(特に言われるのは小麦・乳・糖・油・大豆・化学調味料・添加物の多い加工品など)という健康法は、自分の問題を明らかにするという点ではいいのですが、一生それを続けるにはかなりの覚悟とお金が必要で万人向きとは言えません。NAET®では、どんなものに対しても対処できる体に作り変えますから、ダメージを最低限にすることができ、その効果は自分のみならず子孫にも遺伝子を通じて保持されるという点が唯一無二と言えます。
【何をしても・何をしなくても、問題なく安全安楽に過ごすことができ、自分のやりたいことが思いっきりできて、反省をしても後悔のない人生を送ることができる】が、当院で提供する施術のゴールです。
皆さんの抱えるさまざまな問題は、健康面に限らず、金銭面・社会面においてもこの目標をクリアする過程でいつの間にか解決していることでしょう。よく生きることは、よりよい死を迎えることに繋がりますから、最終的には「何を食べても何をしてもOK、あえて何かを摂らなくても何かをしなくてもOK」に持っていくことこそ、我々が目指すべき本物の医療と考え、サクラダファミリアのようにコツコツ実践を日々の臨床にて積み上げています。
タンパクと鉄の関係は、駅前のタクシー乗り場を考えるといいです。タンパクがタクシーで、鉄がお客さんです。
タクシーがたくさん待っていて、お客さんが来たらすぐに乗って目的地に運んでくれる状態だと問題ないのですが、タクシーが数台しかなく大量にお客さんが並んでしまっている状態では、余った鉄が炎症の火種となったり、感染源の餌になったりすることで、慢性的な内臓や血管の炎症を加速させてしまいます。
そこでまずタンパクカウントを10段階中6まで上げます。5以下が赤点ですから10段階中6はギリギリ合格ですが、6あれば鉄を運ぶためのタンパクは最低限確保できたと言えます。そのうえでアレルギーのない鉄サプリを使います。
当院ではどなたにもアレルギー性を示さない阿蘇の土壌由来のノンヘム鉄(VOR)を使っています。まず1個/日から始めますが、需要が多いこの時期は1個では鉄カウントは3までしか上がりませんので、問題なく摂れる人は2個/日まで上げておきます。屋外作業・運動などで発汗する人、旅行・草取りなどいつもと違うことをした時や生理中は2個でも足りませんので3個/日にあげてもらいます。
鉄カウントを早くあげるために、安全な餌を摂っている牛のレバー由来のヘム鉄サプリを追加することもあります。
一般的なヘム鉄は真っ黒ですが、これは薄い茶色で水に溶かすと赤味を帯びます。
真っ黒いヘム鉄サプリは決して使わないでください。当院では決して勧めません。真っ黒いヘム鉄サプリにアレルギーがない人は皆無であり、長期服用は胃腸に対する発がん性もあります。まず初めにアレルギー除去をして、内服許可が得られれば摂ってもいいですが、その場合も1か月程度の限定使用です。キレート鉄も安価でよく使われていますが、これも皆さんアレルギーがあるため、1年以上の長期服用には適していません。長期に使うのであれば必ずアレルギー除去をしてから使ってください。サプリ・薬・食物などの使用条件は、①アレルギーがない、②有効度・必要度が高い、③体からの使用許可を得られている、この3つがそろっていれば安全に使用できると言えます。
タンパク6、そして鉄も6まで上がってくると、さらに7・8…とカウントは上っていきます。8以上維持できていれば今年においても十分量が確保できていると言えますから、少し油断しても6以下にはなりません。まずタンパクと鉄がなければ他の栄養素を足す意味がありませんので、タンパク・鉄を6以上確保した時点でも足りないビタミン・ミネラルがあれば、そこで追加していけばいいでしょう。
こちらでは理解しやすいように10段階評価でお伝えしていますが、その評価と採血による数値はイコールではありません。例えばフェリチン50台であっても、タンパクカウント0~1という人もいます。当院でのフェリチン目標値は100~150ですが、個人の活動内容次第ですから、400くらいないと十分なタンパク・鉄を確保できないことも十分あり得ます。全てを数値で診ていると個人を見失います。一人一人の体感や症状に応じて、まず栄養素のアレルギー除去を行ったうえで、個人の活動量と需要に応じた栄養素の補充ができているかどうかを見極めて行くことが、今年に限らず、今後の人生の質を左右するカギとなることでしょう。
8月の注意点のタイトルにはいろいろ挙げましたが、とにかくタンパク・塩・鉄の確保が最優先です。これが正しくできていれば、他の問題は起こりえない、もしくはたいしたことないと言っても過言ではありませんから、今回はこの部分のみ取り上げました。残りはまたブログの方に挙げておきますので、そちらをご参照ください。
「タンパク・塩・鉄」を確保し、まず自分を支える体を創って、やりたいことができれば自信に繋がり、お金・愛情・健康に関わるどんな問題も自分の力で解決していけますから、だまされたと思って皆さんカウント6以上を目指してみてください。今日もこんなに暑いですけど、家族や友人との楽しい思い出をたくさん作って、自分へのご褒美時間を十分確保した上で、今なすべきことは「選択と集中」をもって踏ん張り、乗り越えていきましょう。